南伝馬町名主「高野新右衛門」著『撰要永久録』から...
- 2022/4/9
- 街の人のブログ
南伝馬町(現京橋2丁目)の名主高野家は代々「新右衛門」を名乗り、13代まで遡ることが出来ます。
初代新右衛門 直雅 大永7年(1527年)~慶長17年(1612年) ・・・・・・・・・・・ 12代新右衛門 直清 天保7年(1836)1月~明治8年9月 13代新右衛門 新七郎 安政3年(1856)~大正8年6月 高野家の支配地は5番組に属し、南伝馬町2丁目・南鞘町・南塗師町・松川町1~2・通3丁目代地が支配地域ですから、現在の京橋2丁目の町会長という立場でしょうか?南伝馬町は現在東京メトロ銀座線京橋駅前明治屋付近です。同じ伝馬役を務める馬込勘解由が支配する大伝馬町、宮部又四郎が支配する小伝馬町からは2kmほど離れています。大伝馬町・小伝馬町付近には博労(ばくろう)町などもあって、馬人足の調達に困ることはなさそうですが、南伝馬町の周りは畳町・大工町・鍛冶町など馬とは関係のない環境ですから本当に伝馬役が務まったのでしょうか?しかし元禄13年頃には大伝馬町80疋に対して南伝馬町63疋という記述もあるので、それなりの支配力を持っていたようです。
高野新右衛門宅は明治6年の沽券図が示すように南伝馬町2丁目15に位置しています。土地の大きさは93坪余(307㎡)で名主にしては小さいという印象ですね。

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