「ゆるりと江戸であいやしょう!」「御存知鈴ヶ森」 ー七月大歌舞伎-...
- 2021/7/9
- 街の人のブログ
昨年8月の公演再開から1年経過しました。このコロナ禍での変則的な公演形式・客席配置も普通に感じるようになってしまいましたが、客席で感じる開幕前の熱気やさんざめきが懐かしい。
二部の「御存知鈴ヶ森」は「御存知」江戸随一の侠客・幡随院長兵衛とお尋ね者の白井権八の出逢いを描いたものです。
出逢うのは品川宿に近い鈴ヶ森、小塚原とならぶ江戸幕府の2大処刑場(お仕置き場)です。舞台正面にあるのが死刑囚を弔う題目塚(南無妙法蓮華経の文字)非人が大勢たむろしているところへ通りかかった白井権八。まだ前髪の美少年、鶸色の着付けがぴったりとあって演じる菊之助さんにうっとり。襲いかかる雲助たちを見事な刀さばきで蹴散らし、追い払ってしまいます。その立ち回りの中に巻き込まれる一丁の駕籠。乗っていたのは江戸花川戸の侠客・幡随院長兵衛。
「お若えのお待ちなせえやし」「待てとおとどめなされしは拙者が事でござるかな。」など名セリフが多いお芝居ですが、私の好きなのは江戸での世話を引き受けた長兵衛と権八の別れ際のせりふ
「ゆるりと江戸であいやしょう!」です。この時期だからでしょうか。心にしみてきます。
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